医療現場で気をつけるべき多剤服用問題
医療現場で高齢者を看護する際、ポリファーマシーは抑えておきたいポイントです。
近年、ポリファーマシーという言葉を聞く機会も増えていますが、そんな単語を知らないという方もまだまだ多いです。ポリファーマシーは、一般的に多くの薬剤を服用している状態を指します。
日本の高齢者の多くは、一日当たり6種類以上の薬剤を服用しているというデータがあり、さらに、10種類以上服用している高齢者は、全体の10パーセントを越えているのが現状です。薬によっては、一日3回、一回2錠以上服用するものもあるため、服用する薬剤はもっと多くなります。
疾患を持つ高齢者にとって、薬を服用することは普通であると考えている方は多いですが、この状況に待ったをかける形で問題的されたこと、それがポリファーマシーです。
医師や薬剤師はガイドラインなどのツールを利用して、ポリファーマシーの対策を行うことになります。こうしたツールが存在することを看護師も知っておくことは重要です。
しかし、看護師には看護師なりの、さらに優先度の高いポリファーマシー対策が必要とされています。
その一つが、コミュニケーションです。ポリファーマシーの問題の一つに、コンプライアンス不良があります。
患者とのコミュニケーションを通して問題の原因を探り、本人の意向を聞いたうえで他の医療従事者と情報を共有することが大事です。それによってコンプライアンス不良の状態を解消できれば、そこから解決に導くことは可能です。
また、ちょっとした仕草や言葉からでも、薬物有害事象に気づけるようになります。